エッセイ
今や、何か気になることがあれば即、スマホで検索できる時代だ。 「おすすめの一眼レフカメラ」「最新映画の批評」「スマホゲームのレビュー」などなど。 そして、これらの検索でトップに上がってくるのは、案外個人ブログだったりする。 カメラ好き、映画好…
gendai.ismedia.jp 最果タヒさんの言葉は、まるで薄い絹のように滑らかだ。 思考のまま、とでもいうのか。
大学生の頃、六本木に行った時の話。六本木ヒルズの周りにあるキラキラしたマンション群を見て、「自分はここに住めない人生だったなぁ」と、憧れという名の諦めを抱いたのを良く覚えている。今から10年くらい前か。
後輩に雑用を振るという行為は、社会的に見たら"アウトソーシング"だ。 先輩の"貴重なリソース"を最大限に生かすべく、付加価値の低い業務を外注し、全体の生産性を高めていく、ということだ。
友人に何かを紹介されることってありますよね。 好きなバンドとか、漫才師とか、本とか。 紹介されたときってどうですか。 「えー、良さそう!今度聞いてみるわ!」と返しておきながら、聞かない。いや、検索すらしない、なんてことはないだろうか。
今週末、嫁が大学の友達の結婚式に出席するということで、嫁の実家で、嫁の両親と三人で息子の面倒を見ることになった。 歩けるようになってから、部屋中のあらゆるものが気になるのか、あっちへ行っては笑い、こっちへ行っては笑いと、終始ご機嫌。疲れたら…
先日、19時を少し過ぎた頃に、会社の先輩と後輩と談笑をしていた時の話。 先輩の携帯に一本の電話が入った。話しぶりからすると、外部からの電話のようだった。電話が切れ、パソコンに向かう先輩。 「こんな時間に電話ですか」とぼくが聞くと、「この人、結…
本が好きだ。 正確には、好きになった。小さい頃は親に「ゲームばっかりしてないで本を読みなさい」とよく怒られていたから、読みたくなかった。高校の頃、テレビのCMで流れていた小説を初めて自分から「読みたい」と思った。
世の中便利になったものだ。行きたい場所を探す。経路を調べる。交通手段を予約する。宿を予約する。レストランを予約する。アクティビティを見つける。予約する。お土産を探す。取り寄せる。全部この薄い板でできる。ぼくらは大変な時代に生きているものだ…
化学反応によって分子が化合物になるためには、いったん"遷移状態"と呼ばれる高エネルギー状態になり、"エネルギー障壁"を超える必要がある。エネルギーを加えない限り、分子は"基底状態"をひたすら保つ。そこにエネルギーの変化は皆無だ。 何を言おうとして…
世の中、案外あいまいなものは多い。 例えば、「いま話題の」なんてのは、どこで誰が話題にしているのか分かったものではない。でも、「"いま話題の"映画」と言われたら見に行きたくなるし、「"いま話題"のスイーツ」なんて言われたら、女子はこぞって駆けつ…
昨日も書いたが、ぼくは展覧会などに行くのが好きだ。4年前、「Tokyo Desiners Week」という展覧会へ行ってきた。その年のテーマは「天才万博」。今ネットでその単語を調べたら音楽フェスが出てきたが、これではない。 いや実は、まったくの無関係ではないの…
独身時代に良く展覧会に行っていた。東京モーターショーとか、美術展とか、写真展とか。特別そうゆうものに詳しい、とかそんなことはないんだけど、新しいものに触れた時の興奮が好きだった。 今から7年前、地下鉄に貼ってあった美術展の広告にあっという間…
このエッセイを書き始める少し前から、エッセイを読み始めた。それまでは「生き方なんて人それぞれだし、変に影響されたくない」と意固地になっていたが、オードリーの若林さんのエッセイ集「社会人大学人見知り学部 卒業見込」を読んで、痛く感銘を受けた。…
1年くらい前だっただろうか。 何がどうしてそんなことを言われたのか、今でも全く分からないのだが、ぼくはしたたかに傷ついた記憶が鮮明に脳裏に焼きついている。
サイズの合っていないくたびれたスーツを着て、なにかがパンパンに詰まった黒の2wayのショルダーバッグを肩から下げている人間は、人混みで100%攻撃をしかけてくる。「世の中に絶対はない」などと言うが、これは絶対だ。
昔は何になりたかったか。っていう話は、その時に好きだったものに因るものだと思う。 ぼくの幼稚園の頃の夢は"サッカー選手"だったし、小学校の頃は"マラソン選手"だった。一時、"ガソリンスタンドの店員"になりたいと思っていた時期もあったが、ガソリンの…
小さいころ、朝4時に起きてワクワクしながら車に乗り込み、ディズニーランドへ行ったことを思い出す。 アトラクションも好きだったが、ぼくは街並みと人が好きだった。物語の中に入ったような気分。手を振って、声をかけてくれるキャストさん。 ぼくは主人公…
ぼくは小遣い制で、1ヶ月10,000円で生活している。そのうち、5,000円は子供の将来のために貯蓄しているので、実質5,000円で暮らしている。 そんな話をすると大抵驚かれるし、結婚や出産に対してマイナスのイメージを抱かれることが多い。 財布を握られて幸せ…
ワードセンスがない。 構成力がない。 ボケ力がない。 故におもしろくない。 「ない」のエレクトリカルパレードだ。
子供の頃、友達の家によく遊びに行ってたけど、時々アポなしで行くことがあった。当然、家に友達がいなかったりするわけなんだけど、どうしても遊びたいから家の前で帰ってくるまで待ったりしていた。 今思うと、まじでヤバい。
6歳離れた従姉の結婚式にお呼ばれしてきた。 小さい頃、正月やお盆に祖母の家で従姉に会うのが楽しみで仕方なかった。いつだって明るくて、面白くて、大人で。長男のぼくは、その時だけは"弟"になれた。
20世紀少年 今日、映画版「20世紀少年」を見た。 浦沢直樹原作の漫画は高校生の頃にドキドキしながら全巻読破した。 ぼくは浦沢直樹の絵が好きだ。人や物の描写が繊細で、漫画でありながら実写に近い感覚で読める。
この前、トイレの個室に入って用を足していた時に、あることに急に気づいた。 そういえば、この世に生を受けてから30年近く経つが、未だに幽霊を見たことがない。 全然会いたくはないし、会っちゃったら会っちゃったで最悪なんだけど、いるって聞いていた割…
自分が思っているほど、他人には見られていない。 社会人5年目になって深く実感する。 どんなに陰で頑張ったとしても、その功績が日向に出てこなければ、それはなかったことになってしまう。だからこそ、「自己アピール力」は社会人の必須スキルだ。
女性が薄ら笑みを浮かべて、「毎朝、おはようってLINE送ってくるんだけどさー、なんでだと思うー?彼氏とかじゃないのにさー」と友達に聞いていたら、それは「絶対好きだよ、それー」待ちである。絶対にそうだ。それ以外に考えられない。 欲しい回答。つまり…
無差別 SOUND BOY KILLER この前、家に帰る途中で目を引くTシャツを着た男の子を見かけた。黒のTシャツの背中に黄色い文字ででっかく「無差別 SOUND BOY KILLER」と書いてあった。 なぜかふにゃふにゃの字体で、ぶっちゃけあんまりおしゃれに見えなかったか…
会社の最寄り駅の目の前に立っている大きなホテルを眺めながら、あるいは通勤電車から見える立派なタワーマンションを眺めながら、「最上階に泊まれる、住めるほどの経済力が欲しい。」なんてことをよく考える。 だが、冷静になって思う。ぼくは本当にそんな…
年上の人が苦手だ。 接し方がこの歳になっても未だによく分からない。先輩と話すと全身が強張り、おかしくもないのに笑って誤魔化してしまう。話し終わった時には、100M走を5本連続で走ったかのような疲労感に襲われる。思い返せる限り思い返してみれば、そ…