自分の悩みにマジメに答えてみることにした

東京でサラリーマンをしながら、エッセイを書いています。たまに書評ブログも。「3分間であなたに新しい視点をひとつだけ増やす」をコンセプトにほぼ毎日更新中。

本当に怖いものって何ですか?

この前、トイレの個室に入って用を足していた時に、あることに急に気づいた。

そういえば、この世に生を受けてから30年近く経つが、未だに幽霊を見たことがない。

全然会いたくはないし、会っちゃったら会っちゃったで最悪なんだけど、いるって聞いていた割にはエンカウントしないな、と。

 小学校の頃、親がTSUTAYAで借りてきた「学校の怪談」を無理やり見せられて、しばらく一人で眠れなかったのを思い出した。まぁ、怖いもの見たさで半分自主的に見てたところもあったが。

ビビる息子に「怖くないじゃん」とかイジってくる母親。いや、こえーわ。自分の親がのっぺらぼうになってて、包丁持って襲ってきてんだぞ。トラウマもんだろ。  

学校の怪談3

学校の怪談3

 

 

「本当にあった怖い話」とか昔はやってたけど、今はそうゆうジャンルの番組を夏の特番くらいでしか見かけない。

スマホが普及して、いろいろな情報や知識を得られる現代では、幽霊とか六星占術とかオーラなんていうオカルトなものは流行らないのだろうか。

オカルトと入れ替わるように、「人間の方が怖いよ」、っていうのが盛り上がってきている気がしている。意味が分かると怖い話、通称"意味怖"とか、サイコパスとか、そんな類のジャンルだ。

幽霊も、ヤバい人間も、「どこかにいるかも知れない」っていう点では一緒なんだけど、個人的にはエンカウント率の問題で後者に軍配が上がる。圧倒的に「会いそう」だ。いやまぁ、全然会いたくはないし、会っちゃったら会っちゃったで最悪なんだけど。

 

そんなわけで自分の身に起こった「怖い話」をしてみたいと思う。

 

ある休日のこと。ぼくは突然何者かに操られるかのように、昔読んだ小説が無性に読みたくなって、寝室の本棚へ探しに行くことにした。ソファからおもむろに立ち上がり寝室に向かう途中、キッチンで料理をしていた妻から急にこんなことを言われた。

「寝室に行くなら、こどものおむつのストックを持ってきて」

分かったよ、と返し、寝室へ向かう。

本棚を見つめ、一冊の本を手に取り、リビングへと戻った。

ソファに座って本を読み始める。

そこで気づいた。

「しまった。おむつを持って来るのを忘れた。」

読みかけの「アイアムアヒーロー18巻」をソファに置き、重い腰を上げ、ぼくは再び寝室へ向かった。

 

 

おわかりいただけただろうか。

自分の記憶力のなさにつくづく嫌気が差す。