自分の悩みにマジメに答えてみることにした

東京でサラリーマンをしながら、エッセイを書いています。たまに書評ブログも。「3分間であなたに新しい視点をひとつだけ増やす」をコンセプトにほぼ毎日更新中。

ぼくの夢って何だろう?

昔は何になりたかったか。っていう話は、その時に好きだったものに因るものだと思う。

ぼくの幼稚園の頃の夢は"サッカー選手"だったし、小学校の頃は"マラソン選手"だった。一時、"ガソリンスタンドの店員"になりたいと思っていた時期もあったが、ガソリンの匂いが好きだったという、今思えばちょっとヤバい理由だ。

中学校の頃からの夢は"薬剤師"だった。

薬が好きだったわけではない。病気がちで良く薬を飲んでいたわけでもない。理科は好きだったし、薬を扱うのは漠然とカッコいい、と思ったけど。でも、そうじゃない。

親に勧められたからだ。

親の立場になって思うことだが、"薬剤師"という"夢"は"正解"だ。

安泰。

まさにそれに尽きる。

結局、ぼくはその"夢"を叶えることはできなかったわけだけど。

 

親の期待に応えたかった。

テストで悪い点を取るとがっかりされるのが嫌だったから、必死で勉強した。

ぼくの夢は"薬剤師"だと、卒業アルバムにも書いた。

薬学部の大学に進学したいと、親に伝えた。

 

こうしたら親は喜んでくれる。

怒られずに済む。

 

全部パフォーマンスだった。

 

口に出していると、いつの間にか心から思っているように錯覚してしまう。

 

ぼくの夢は、"ぼくの夢"じゃなかった。

でも、これは親のせいでもなんでもなく、自分の脳みそが機能を停止していただけだ。親の意向に背いてまで、自分がなりたいものを探そうとしていなかっただけだ。

 

ぼくは薬剤師にはなれなかったけど、薬の開発に携わる仕事に就いている。仕事自体は楽しい。でも、ふと冷静になったとき、自分は何になりたかったんだろうと思う。

30歳直前に、ぼくは将来の夢を改めて考えている。

まぁ。このエッセイがその延長線上ではあるんだけど。